生活保護引き下げは生活保護受給世帯だけに影響するわけではない

詳しくは日弁連作成のパンフレット集をご覧ください。

それがよいことか悪いことかは国民自身が決めることですが、今の政権は、間違いなく、貧富の格差を広げる方向性にあると思います。

生活保護は働かない人の最低基準だから、真面目に働く勤労者には関係ないと思っていませんか。

実は決してそうでないということが、いろいろ説明されていますので、やや割引ながらでも一読してみてください。

日弁連パンフで論点はほぼ網羅されていると思いますが、あえて付け加えるとしたら、最近実感したことでいうと、

例えば、債権差し押さえにおいて、「差し押さえ範囲変更」の申し立てというものがあり、裁判所の裁量によって、法定の割合での差し押さえ範囲を特別に増減できる仕組みがあります。

これは、減額変更の場合、基本的に「生活保護水準を満たすかどうか」という発想から斟酌されていて、法定の差し押さえ割合を適用した場合、「生活保護水準+勤労経費」に満たなければ、ある程度の減額変更を認めてくれます。

生活保護水準が引き下げられれば、勤労者である債務者は、債務名義に基づく差し押さえがされた場合、これまでは認められていた差し押さえ範囲の変更が、却下されたり、減額変更幅が少なくなったりします。

過払い請求が落ち着いて、今後は有名義債務を背負った方々に対する差し押さえ案件が増えてくるかもしれません。そうなると、この生活保護水準引き下げは、確実に債務者世帯の生計を圧迫するでしょう。

経済全体で考えると非常に難しい問題ではありますが、税制や予算などでもうちょっと別のやりようがあるのではないだろうかと、個人的には思います。

みなさまはいかがでしょうか。

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