投稿者: YamanouchiKatsura

  • 高校生の進路相談(夏休み宿題?)

    知り合いから進路夏休み課題研究のためということで,尋ねられたので,答をまとめてみたが,おもしろそうなのでブログにも乗っけておくことにします。
    年齢35歳 性別男 職業弁護士
    ①現在の職業に就こうと決めたのはいつ?
     大卒後,司法試験に合格してから司法研修所で決めた
    ②理由はなに?
     高校生のころから漠然と法律家になるつもりではいたが,検察官,裁判官,学者などいろいろな選択肢のなかで,弁護士がいちばん自由に活動できる仕事だったから,一般市民の問題解決のために,法律家のなかではいちばんはじめに相談に乗れる職業だから
     最初なりたかった検察官・裁判官は公務員なので,仕事の時間や勤務地,仕事の内容などが自分で自由に決められないからやめた
    ③どんな資格をもっている?仕事に役立つ?
    普通自動車免許,大型自動二輪免許,行政書士
    アマチュア無線4級,英語検定2級,TOEFL207(CBT)
     自動車・バイクの免許は仕事で移動するときや交通事故の事件を扱うときに役立つ
     行政書士は行政書士のことがわかる
     無線では,電気や電波の知識があるので,そのような事件を扱うときに役立つ
     英語は海外の法律家と話すときに役立つ
    ④高校生のときはどんな職業につきたかった?
     検察官か裁判官
     理由 法律を適用して悪を糺す(ただす)ことができる。世の中のためになる。かっこよさそう。
    ⑤高校生の進路決定で大事なことは?
    自分が30歳,40歳,50歳,60歳になったときに,どんな自分で居たいかをよく考えること。そのなりたい自分を目標において,実現のための方法をよく考えること
    参考になりましたでしょうか(^^)/

  • 弁護士のオシゴト

     弁護士の仕事にはいろいろあるが,大企業の経済的利益を必死になって守ろうとする仕事は,それだけ大きな利益を得ることができるのだから,報酬も大きくてよかろう(特許事件やM&A紛争など)。そういう仕事は,注目を浴びて花形的な扱いを受け,最近の若い弁護士や,事業意欲のある中堅・古参弁護士がこぞって参入したがっている分野である。
     他方,弁護士の仕事には、刑事被告人の利益を守るという地味な仕事もある。そして,大企業から巨額報酬を受け取っている弁護士は,まず,皆無といっていいほど,そのような仕事をしていないのが実情である。
     このような地味な仕事は,「どうしてそんな犯罪者の味方をするのか」という一般市民からの素朴な反感を受けているのと同時に,「どうせ起訴されたら99%有罪なのだから弁護人をつけても仕方がない」という司法・行政機関の冷遇的態度に遭っており,さらに,「のれんに腕押し、糠に釘」という感もする努力に見合わない結論しか得られない逮捕・勾留への準抗告、訴訟での主張・立証、控訴・上告という刑事司法過程での実務的作業に携わる弁護人自身の空虚感も乗じて、「絶望的」状況にある。
     それでもなお,多くの弁護士達が、国選付添人制度、被疑者公選弁護制度などの実現へ向けて地道な努力をしているのは、ひとえに、弁護士が依って立つ「自由と正義」の精神による。
     そのような原始的な自由と正義を擁護するための仕事は,それだけではなんらの経済的利益を生まない。従って、経済的な報酬がなくても仕方がない。しかし,それでも必死になって守っているものはある。それは,我々の社会の「自由と正義」を実現するための「公正ルール」というきわめて大きな,金銭には代えられないほど大きな利益なのである。
     たとえば,御上のありがたいご託宣によって全ての物事が決まるとき、その判断の公正を担保するのは,ただ,その御上が公正であるという一点のみである。ところが,歴史的事実は、必ずしも御上が常に公正であるとは限らないことを示している。そのために我々の祖先達は,「刑事司法制度」を工夫して現在の制度を作り上げてきた。そこに示された刑事手続の諸原則は「人類の無形世界遺産」とでもいうべき貴重な資産なのである。
     私は,弁護士になった初心を忘れないために、たとえ手に入る経済的報酬はすくなくても,これからも,不公正な手続きが執られている刑事事件に対しては、徹底的に戦っていこうと思っている。
     ただ,きれい事だけで済まないのも現実社会なので,自分と事務所の事務員が飢え死にせず,事務所のオーナーにきちんと家賃が払える程度の収入は必ず確保しなくちゃいけないというのも,またそれはそれで零細個人業主としての悲哀なのではあるが・・・・

  • 軽装をめぐる動き

    先日,マイナス6%チームの話をした。
    折しも,今日から閣僚らがノーネクタイ上着なしを実践するらしい。結構なことだ。
    それにしても,だれだろう「事前に一部閣僚から軽装は強制なのかと問い合わせ」をしたその「一部閣僚」・・・
    次の選挙では絶対に当選させたくないとおもったのは私だけだろうか。
    それらとはまったく関係ないが,私も今日は一日ノーネクタイ上着なしで過ごした。
    体感温度が全く違うので,冷房が無くても心地よい。
    これで夜の残業をなくせばもっと快適なのに,やむなく照明とパソコンを稼働させているのが残念だ。
    がんばれ,チーム・マイナス6%!!